細切りにした牛肉を甘辛く炒める。ローストビーフを使ったり、牛肉の代わりに鶏肉やイノシシ肉が使われる場合もある
レタスやキャベツなど葉もの野菜とトマトがよく使われる。佐賀県産の旬の野菜が使われていることが多い
あたたかいごはんの上に生野菜、炒めた牛肉をのせてマヨネーズをかけるのが基本だが、野菜にドレッシングをふりかけたりもする
佐賀県庁最上階展望ホールの一角、地上50mに位置する展望レストラン。大きな窓からは佐賀平野、有明海、天気のいい日には普賢岳を望むことができる。ランチからディナーまで、野菜や佐賀牛など地元・佐賀の食材をふんだんに使った料理を食べられる。
一番人気のメニューは『シシリアンライス』。ランチタイムにも、ディナータイムの締めとしても、食べる方が多いという。注文が入ると料理長・宮地和広さんが手際よく料理する。
「フライパンでタマネギと牛肉を炒め、塩、コショウ、醤油ベースの特製の甘辛いタレで味付けします」。
「牛肉は牛の格付けで最上級のA5等級の佐賀牛です。『シシリアンライス』に佐賀牛を使っているところはあまりありませんね(笑)。薄くスライスして食べやすいようにしています」。
皿にごはんを盛り、温泉たまご、炒めた牛肉とタマネギをのせ、さらに水菜、サニーレタス、プチトマトのスライスをのせ、上から自家製マヨネーズソースをかける。
レンコンチップを添え、仕上げに刻み海苔をかけてできあがりだ。
米は佐賀産の『夢しずく』、刻み海苔も有明海産だ。
さて、おすすめの食べ方は?
「温泉たまごものっていますし、よく混ぜて食べるのが美味しいと思います。『シシリアンライス』は、元々は佐賀のとあるお店のまかないとして作られていたものということですし、気取らずに食べるのがいいのではないでしょうか(笑)」。
甘辛くやわらかい牛肉、温泉たまご、自家製マヨネーズソースなどの味わいが口の中でひとつにまとまっていく。
「生野菜がたっぷりでマヨネーズソースもかかっているしサラダですよね。でも、ごはんもあるし丼みたいな感じもしますね。始まりはまかない料理だったわけですから、その場にある材料を使うという感じだったのでしょうね。ごはんの上に甘辛い肉がのった男性好みの味だと思いますが、野菜もたくさん食べられるので女性ファンも多いですよ。県庁で働く方や佐賀の方はもちろん、県外の方もよく食べてくださいます。最近、台湾や中国の方も多いですよ。どうやら台湾のアイドルグループが《シシリアンライス》のことを広めてくれたようで、台湾の方に人気ですね(笑)」。
ディナータイムのコース料理には佐賀牛を使った料理が用意されているので、基本的には《シシリアンライス》は入っていないのだが、お願いしておけば対応してくださるとのことだ。
料理とともに、刻々と変わっていく景色もこちらのごちそう。
「コーナーが一番の特等席ですね。夕陽が沈んでいくのがきれいですよ。ここから見える風景は大都会ではありませんが、自然が豊かなことはわかると思います。自然の中で育つ佐賀の食材は豊富です。《シシリアンライス》も、眼下に見える佐賀の豊かな風土が育んだ肉と野菜と米があるからできる料理ですね」。
A5等級の佐賀牛の薄切り肉をタマネギと炒め、塩、コショウ、醤油ベースの特製の甘辛いタレで味付けする
佐賀産を中心とした水菜、サニーレタス、プチトマト。レンコンチップが使われる。有明海産の刻み海苔も使われている
ごはんの上に温泉たまご、炒めた牛肉とタマネギ、生野菜をのせる。自家製マヨネーズソースをかけ、レンコンチップを添え、刻み海苔をふりかける
佐賀県庁最上階の一角、地上50mに位置する展望レストラン。大きな窓からは佐賀平野、有明海、天気のいい日には普賢岳を望むことができる。ランチからディナーまで、野菜や佐賀牛など地元・佐賀の食材を使った料理を食べられる。『シシリアンライス』は佐賀産の米『夢しずく』、A5等級の佐賀牛、有明海産の海苔などを使う。