九州の味とともに 秋

熊本 かすよせ

もっちりした食感+米と大豆の粒々感
野菜の旨味も加わった素朴な山里の味

熊本県の東部に位置し、江戸時代に造られた石組みの水路橋『通潤橋(つうじゅんきょう)』で知られる山都町(やまとちょう)。この町で古くから食べられている郷土料理が『かすよせ』だ。

一見、白和えのようにも見えるが、全く別なもの。“和風リゾット”と言ったほうが近いかもしれない。

鶏肉や、ニンジン、シイタケなどの野菜を炒めた後、一晩水につけてやわらかくした大豆を、ミキサーで細かく砕いたものと、水を加える。さらに米を加えて焦げないように混ぜながら、醤油・みりんなどで味付けする。水分が抜け、ほどよく粘りが出たらできあがり。地域によっては、カボチャが必須だったり、反対にカボチャを入れてはいけなかったりと、材料が異なるのもおもしろい。また地域によっては『おしよせ』とも呼ばれている。

この地方ではおからのことを“かす”と呼んでいたことや、様々な野菜の余りを入れていたことから『かすよせ』という名前がついたようだ。米が貴重だった頃、大豆を加えることで量を増やした料理だったとも言われている。もっちりとした中に感じる、米と大豆の粒々感、野菜の旨味…起源は定かではないが、先人たちの知恵から生まれたやわらかな味わいは、身体に染み入ってくるようだ。

かすよせ

■かすよせの歴史
『菅(すげ)里山レストラン』を主宰する菅(すが)純一郎さんが、『かすよせ』の歴史について教えてくださった。

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「どうやら、このあたりでは1300年前には米づくりが行なわれていたようです。大豆も作られていたようなので、『かすよせ』も1000年を超える歴史があるんじゃないかと私は考えています。『かすよせ』は、豊年祭りなど神様への感謝とともに、地域の団結を深める祭りの時に作られていたごちそうだったんです。昔はみんなで持ち回りで作っていたようですね。大豆、米を中心に、その時ある材料を入れる。野菜の余りを入れたりして、有効に使っていたのでしょう。先人たちには頭が下がります。もしかしたら、役人たちが来た時に、『私たちはこのようなものを食べていて、ここは豊かな村じゃありません。年貢は少なくお願いします』というアピールもあったのかもしれませんよ」。

■ころっけ街道
現在、山都町では山都町の農産品を使った『山都ころっけ』を売り出し中。『山都ころっけ街道』と称して10数店舗がオリジナルコロッケを販売している。『鮎の瀬交流館』では、中身が『かすよせ』のコロッケを販売。
http://www.yamacoro.com/

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「かすよせ」、三様。

三人の料理人が語る、それぞれのこだわりとは

この料理の"味のキーワード"
材料

米、大豆、鶏肉、タマネギ、サトイモ、ニンジン、干しシイタケが基本的な材料。カボチャ、ゴボウなどが加わることもある

味付け

醤油、みりんが味のベース。砂糖を使う場合もある。それぞれの材料から出る旨味を生かすため、味付けは薄味だ

作り方

鶏肉、野菜を炒め、そこに水に漬け、やわらかくして砕いた大豆、水、米を入れて味付けする。焦げないように混ぜることがポイント

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